久し振りに六本木に着地。地下道を一目散に国立新美術館へ。カルティエ展。
前に見た展覧会もすごく良くて記憶に残っていたから、いやさて、どうだろうか?と知った気にだけなって、危うくロスするところだった。
展覧会で見たのは、ものの見事に絢爛豪華な作品。目が眩むほどに輝いていて圧倒される、が、そして端正。このブランドの真髄なんだろうな。Cartierの図録を開くと出てくる これぞCartier✨ が目の前に並んで溜め息が出る。イヤホンに耳を傾けながら立ち止まると、Cartierが挑戦してきた物語が語られる。色あわせのタブーに挑んだり、新素材の起用だったり、動きの表現だったり。探求心と衝動。知らない、奥深いところ。デザインが生まれた背景。
あぁ、ここからデイリージュエリーのあの感じに落ちて(落とし込まれて)いくのねぇ。Cartierのデイリージュエリーの好きなところはボリューム感。唯一無二って思える存在感。ヌーベルバーグリングが好きだった。
本当に唯一無二であるガラスの向こうの作品たちは、ブランドの意図を魅せてくれた、そんな展覧会。
能動的な発想からどうして静かで気品に満ちたものが出来るのだろう?
しかし凛々しいな。
動的なのに不思議なくらいに静か。
その迫力の圧倒さ。
美しいって、こういう存在。
こういう精神を持ったもの。
自分の深いところに、そうやって届いた。